ライトノベリスト、ヘビーノベリスト

二次創作とSSを書くブログだったんですが最近は……。ライトノベルを読む!読むの遅いのなんとかしたい!

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ハルヒSS「ここにある信頼」3


「朝比奈さん、長門知りませんか」
「う~ん、今日は見てないですねぇ」
長門よ、どこへ行ってしまったんだ。俺の幼稚さに絶望してしまったのか。
俺はマイナス思考から抜け出せなくなってしまった。ああもう。
ちょうどそのタイミングで古泉が入ってくる。どこか急いでいた様子だ。
「なあ古泉、長門を見なかったか」
「ここにいましたか」
俺の質問は華麗にスルーされたが、古泉はいつになく深刻そうな面もちだ。こいつにしては珍しく汗ばんでいた。

嫌な予感が―――した。
「まずいです」
「なにが起きた!長門になにかあったのか!」
俺は古泉に食ってかかった。
その瞬間ハルヒがドアを勢いよくブチ開ける。
「ヤッホー。みんな元気!?……あら、キョン。あんた元気そうね」
「ああ元気だ。さっきまでしっかり寝てたからな。それよりハルヒ、長門を見かけなかったか?」
「え?」
ハルヒはきょとんとして、それから考えた様子を一瞬見せて答えた。






「長門って誰のこと?」





ああ、血の気が引いたよ。
なにか恐ろしいことが、確実に進行している。俺は直感的にそう感じた。
古泉は顔が引きつっていたし、朝比奈さんに至ってはショックで床にへたりこんでしまった。冗談キツいぜ。
「なに、なんか変なこと言った?」
ああ、お前の発言はいっつも変だけどな、今回のはダメだ。絶対にな。
「長門を覚えていないのか?無口でいつも本を読んでる。あの窓辺の席でな」
ハルヒも何か引っかかるところがあるらしい。
「うーん。なんか思い出せそうで思い出せないのよね~」
「俺たちは5人でSOS団なんだよ!忘れたとは言わせねえぞ!」
変なものを見る目で俺を見つめるハルヒ。そんな目で見られるのはつらかった。
「あんた頭大丈夫?SOS団はそもそも5人よ」
おお、セーフセーフ。ハルヒはやっと思い出したようだ。全くこいつにはヒヤヒヤさせられるぜ。
「失礼ですが、構成メンバーは?」
「古泉くんまで変なこといいだすわね…」
指を折って数え出すハルヒ。
「私とあんたと古泉くんとみくるちゃんと…………」
俺たちは息を呑んだ。



1秒が1日のように感じられた。
時計の針は一瞬止まる。また1秒を刻む。


ガチャッと扉が開く。
「おい……」
「こんにちは。なんだかみんな顔色がわるいわね」
ああ、どうしてこうなっちまったんだ。いったい何が起こっているんだ。
「朝…倉……」
間違いなくそこにいたのは朝倉だった。
俺を殺すつもりか。いや、ハルヒを殺すつもりなのか…。
「どうしてお前が、ここにいる」
「涼子、遅かったじゃない!」
「ごめんなさい涼宮さん。少し用事があってね」
「おいハルヒ、朝倉がここにいることがおかしいと思わないのか?」
「おかしいのはあんたじゃないの!涼子はSOS団の団員よ。それなのにあんた、涼子を敵みたいに…」
敵だろ!どう考えても!
「長門はどうした!答えろ!朝倉!」
朝倉は笑うだけで答えない。
古泉が代わりに俺の耳元で答える。
「僕も先ほど気付いて確認させたのですが、長門さんはこの学校の名簿から消えています。マンションからも部屋ごと消えている。それどころか周りの人間の記憶からも消えているんです。そして代わりに彼女、朝倉涼子がSOS団に加わっているんです」
長門さんについての定時報告がなかったので気付いたんですがね。と付け加える。
長門が……消えた……。代わりに朝倉がSOS団にいる……。
恐らく朝倉はハルヒや周りの人間の記憶を改竄して、長門をあたかも最初からいなかったかのように変えた。SOS団で一番貢献していた読書少女が消えた……。
俺の中から怒りが込み上げてきた。はらわたが煮えくり返る。
ハルヒがいるとかいねえとか、俺が危険だとか関係ねえ。
「朝倉ぁ!てめえ長門に何をした!」
俺は朝倉に飛びかかろうとした。だが古泉に落ち着いて!と羽交い締めにされてそれも叶わない。これが落ち着いてられるか!
ハルヒの記憶は変わっている。俺達の記憶はそのままのようだが。
「あなた達の記憶も変えてあげれば楽に進行できたんだけど、長門さんにプロテクトが施されてるみたいで出来なかったのよね」
朝倉は続ける。
「でも涼宮さんには流石にプロテクトを施す覚悟がなかったようだから、こうしてあげたんだけどね」
ハルヒに宇宙人的能力を使うには危険が大きいのかもしれない。何が起こるかわからないしな。
涼子。あんた何言ってるの?キョン。説明しなさい!とハルヒはわめく。
悪いなハルヒ、今はスルーさせてもらう。
「長門さんには部屋ごと別世界に消えてもらったわ。マンションが倒壊しないといいけど」
ふふふっと笑う朝倉。
こいつは絶対許さねえ。
「涼宮さん。鍵はそろったわ。よく見ておくのよ、あなたの大好きな人が死ぬ瞬間を……」
そう言い終わるか終わらないかの内に空気中に突如現れたナイフを握りしめる朝倉。その刃先はキラキラと輝いていた。
俺はガチガチになって動けなかった。体が恐怖を覚えていて指一本動かせなかった。
このへたれめ!長門は来ないんだぞ。動け俺の体!このままじゃ絶対絶命じゃねえか。


朝倉が足を踏み込む。来るっ!
1秒は無限となり、全てがスローモーションに見える。
刃が迫る!切っ先が向かうは心臓。
俺はなんとか動き、横に飛んだ。避けろっ!

朝倉のナイフは俺の脇腹をかすめた。
「くっ」
制服が刻まれ、血がにじむ。それでも俺は叫ぶ。
「古泉っ!朝比奈さんとハルヒを連れて逃げろ!」
「ですが…」
「早くっ!」
古泉は抵抗するハルヒとへたりこんだ朝比奈さんの腕をつかみドアに向かう。
「開かない!」
いつかの教室のようにドアは開かなかった。
朝倉が微笑む。
「だーめ。涼宮さんにはちゃんと見ていてもらわないと困るもの」
ナイフを握り直す。
「さっきは避けられちゃったわね。あなた意外と運動神経いいみたい」
「それは褒めてんのか」
「さあね」

来るっ!早い!
朝倉のスピードは人間を超えていた。
だめだ。避けられない!
刃が再び迫る!


朝倉の刃は俺の心臓を突き刺す。
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テーマ:涼宮ハルヒss - ジャンル:小説・文学

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